国内外資系日本法人ルートであれば、新卒でも海外ゲーム会社への就職に現実的な可能性があります。「新卒で外資系ゲーム会社に入れるの?」「英語がどれくらい必要?」「ビザの壁はどうすれば?」と疑問が次々と浮かび、諦めてしまう方も少なくありません。
実際のところ、任天堂の海外法人・EA・Ubisoftなどのグローバルゲーム企業は、日本国内の外資系拠点や海外本社の両方で採用を行っており、新卒での挑戦が不可能というわけではありません。ただし、国内ゲーム会社とは異なる選考基準・語学要件・ポートフォリオの作り方が求められます。この記事では、日本人新卒が海外ゲーム会社を目指す際の現実的な条件・選考方法・準備手順を具体的に解説します。
こんな方にオススメ
- ●EA・Ubisoft・任天堂海外法人など外資系・グローバルゲーム会社への就職を検討している新卒・就活生
- ●英語力や必要スキルの目安を知りたい方
- ●海外就職とゲーム業界転職のどちらが自分に合うか整理したい方
この記事を読むと…
- ●海外ゲーム会社の採用ルート(海外本社・国内外資系拠点)の違いと現実的な難易度がわかる
- ●求められる英語レベル・ポートフォリオ・選考フローの具体的な目安がわかる
- ●新卒からグローバルゲーム会社を狙うための準備ステップがわかる
海外ゲーム会社への就職ルートは大きく2つある

日本人新卒が「海外ゲーム会社で働く」方法は、一括りにできません。まず採用ルートの全体像を把握することが、戦略立案の出発点になります。
転職希望者
「海外ゲーム会社に就職する」って、海外に移住するしかないんですか?
転職アドバイザー
実は国内にも外資系ゲーム会社の日本法人があります。まずこの2ルートの違いを整理しましょう。
ルートA:国内の外資系ゲーム会社日本法人
日本国内にある外資系ゲーム会社の日本法人は、新卒採用において最も現実的な入り口です。日本語でのコミュニケーションが主体になるポジションも多く、ビザの問題も発生しません。Electronic ArtsやUbisoft、2K Games、Riot Gamesなどが国内に日本法人・日本支社を構えており、開発・マーケティング・QA・ローカライズなど複数の職種で採用を行っています。
新卒採用の間口は狭いものの、毎年一定の募集がある点は国内大手ゲーム会社と変わりません。国内のゲーム会社への就職と並行して検討できる選択肢であり、まずはこのルートを軸に据えて動くのが現実的といえます。
ルートB:海外本社・現地オフィスへの直接応募
Ubisoft Montréal(カナダ)やEA Vancouver(カナダ)・DICE(スウェーデン)などの海外本社・現地スタジオへの応募は、難易度が大幅に上がります。英語(またはフランス語など現地語)での業務遂行能力が前提となるほか、就労ビザの取得や現地生活の準備も必要です。
新卒採用枠が設けられているケースはゼロではありませんが、世界中の応募者と同じ土俵で競うことになります。一般的に、海外の現地スタジオは即戦力を重視する傾向があるため、インターンシップの経験や学校での制作実績・ポートフォリオの質が合否を大きく左右します。
任天堂海外法人の特殊なポジション
任天堂の海外法人(Nintendo of America・Nintendo of Europe等)は、任天堂本体とは別の採用窓口を持ちます。ただし本社(京都)からの出向・異動で海外勤務に至るケースと、現地採用で海外法人に入るケースは性質が異なります。
新卒で任天堂海外法人に入りたい場合、まず任天堂本体への就職+海外赴任を目指すルートが最も確実と言えます。現地採用での応募は可能ですが、日本人新卒の採用実績はごく限定的です。
求められる英語力の目安と語学の実態

ルートAの国内外資系日本法人ではTOEIC 700〜800点台、ルートBの海外本社直接応募ではIELTS 6.5相当以上が、それぞれ一つの目安として挙げられることが多いです。ただし職種によって差があり、スコアより実務での運用力が重視される点は共通しています。
転職希望者
英語は得意ではないんですが、技術力でカバーできますか?
転職アドバイザー
職種によっては技術力が評価される場合もあります。ただし最低限の読み書き・メールレベルの英語は国内外資系でも求められることが多いです。
国内外資系日本法人の場合
国内の外資系ゲーム会社日本法人では、TOEIC 700〜800点台が一つの目安として求人票等で言及されることがあります(職種・企業により異なります)。QA(品質保証)やローカライズ職では日本語処理能力が中心になるため英語要件が比較的低い一方、海外本社とのやり取りが多いプロデューサー・マーケティング職では実務的な英語運用力が問われます。
重要なのは「スコア」より「実際に使えるか」という点です。採用面接でグローバルチームとのオンライン会議をシミュレーションする企業もあるため、読み書きだけでなくリスニング・スピーキングにも対応できる準備が必要です。
海外本社・現地スタジオの場合
海外本社への直接応募では、英語での業務流暢度が事実上の最低条件です。カバーレター・履歴書(Resume/CV)・ポートフォリオのすべてを英語で作成し、英語での面接(複数回)を通過する必要があります。IELTSを求める企業ではスコア6.5以上が目安として示されるケースがありますが(各社公式採用ページで要件をご確認ください)、スコアより「実務で使えるか」が重視されます。
技術職(プログラマー・3Dモデラー・エンジニア)は、コードやポートフォリオが共通言語になるため、英語力が相対的に低くても選考が進むケースもあります。しかし、チームコミュニケーションや仕様確認のためのミーティングは英語で行われるため、業務上最低限のコミュニケーションは避けられません。
ポートフォリオの言語はどうすべきか
海外本社・国内外資系問わず、英語版ポートフォリオの用意が強く推奨されます。海外ゲーム会社の採用担当は英語話者であることが多く、日本語のみのポートフォリオでは評価の土台に乗れない可能性があります。
特にUbisoft・EAのような多国籍スタジオは、作品の「言語ではなくクオリティ」を最優先で見ます。しかし作品の意図・コンセプト・制作プロセスの説明が日本語だけでは伝わらないため、最低でも英語の概要文(100〜200語程度)をポートフォリオ内に付けることが実質的な必須要件といえます。
| 就職先 | 英語の目安 | ポートフォリオ言語 | ビザ |
|---|---|---|---|
| 国内外資系日本法人(EA Japan等) | TOEIC 700〜800目安(職種による) | 日英両方推奨・英語概要必須 | 不要(国内就労) |
| 海外本社・現地スタジオ(直接応募) | 業務流暢度(IELTS 6.5〜相当) | 英語必須 | 就労ビザ(現地取得) |
| 任天堂本社→海外赴任ルート | 入社時は国内基準・赴任後に向上 | 日本語ベース(採用時) | 会社がサポート |
新卒が狙えるポジションと選考フロー

海外ゲーム会社が新卒に開いているポジションは、国内ゲーム会社と比べると職種が限定される傾向があります。どの職種で勝負するかを明確にしてから、選考対策に入ることが重要です。
新卒採用が比較的開かれている職種
海外ゲーム会社の新卒採用では、QA(品質保証)・ローカライズ・カスタマーサポート・マーケティングアシスタントなど、専門スキルより実務適性を見るポジションが比較的間口が広いとされています。一方でプログラマー・テクニカルアーティスト・ゲームデザイナーなどのクリエイティブ職・技術職は、ポートフォリオや作品クオリティによって新卒でも採用される可能性があります。
3Dモデラーやキャラクターアーティストとして海外ゲーム会社を目指す場合、まず国内のゲーム会社や映像制作会社でスキルを磨き、実績を積んでから転職するキャリアパスも有効です。3DCGモデラーに未経験からなるには?始め方・年収・ツールという記事も参考になります。
QA・デバッグテスター(間口が広く経験不問の場合も)
ローカライズ・翻訳コーディネーター(日本語ネイティブの強みが活きる)
マーケティング・PR(国内市場対応担当)
プログラマー・エンジニア(ポートフォリオ次第で新卒採用あり)
3Dアーティスト・テクニカルアーティスト(作品クオリティが鍵)
一般的な選考フロー
外資系ゲーム会社の選考は、日本の新卒一括採用とは大きく異なります。通年採用・スキルベース選考が基本であり、ポートフォリオ審査→オンライン面接(1〜3回)→課題・テスト→最終意思確認という流れが一般的です。グループディスカッションや筆記試験を重視する日本型選考とは異なり、「何が作れるか」「どう考えてものを作るか」が問われます。
海外本社の場合、カバーレター(志望動機・自己紹介の書面)がポートフォリオと並んで重要視されます。日本の「エントリーシート」に相当しますが、形式は自由度が高く、自分の強みと志望理由を端的に英語で伝える文書です。
求人検索・応募
各社公式採用ページ・LinkedIn・業界特化エージェントで求人を探す。応募書類(Resume・カバーレター)と英語版ポートフォリオを整えて応募。
ポートフォリオ審査
採用担当がポートフォリオ・Resume・カバーレターを確認。通過率が最も低いフェーズ。作品のクオリティと説明の明確さが重要。
オンライン面接(1〜3回)
採用担当→現場マネージャー→チームメンバーと複数回の面接。英語での会話(または技術デモ)が求められる場合が多い。
スキルテスト・課題
職種によってプログラミングテスト・アート課題・ゲームデザイン課題などが出される。実際に「作れるか」を確認するフェーズ。
オファー・入社手続き
内定後は給与・待遇の交渉が可能。海外本社の場合はビザ申請・引越し手続きが別途必要。
ビザの現実と対処法
海外本社への就職で最大のハードルの一つが就労ビザです。カナダ・アメリカ・フランス・スウェーデンなど各国のビザ制度は異なりますが、スポンサーシップ(企業によるビザ申請支援)が必要になることがほとんどです。大手グローバルスタジオ(Ubisoft・EAなど)は外国人採用に慣れており、ビザサポートを提供しているケースがありますが、採用時に「ビザのサポートは可能か」を確認することが重要です。
日本のワーキングホリデービザが使える国(カナダ・オーストラリア・フランス等)では、まずWHV(ワーキングホリデービザ)でゲーム会社のインターンや短期雇用を経験し、その実績をもとに就労ビザへ切り替えるステップを踏む方法も選択肢の一つとして知られています。
新卒から海外ゲーム会社を目指す具体的な準備ステップ

「やってみたい」という気持ちだけでは動けません。学生時代から逆算してやるべきことを明確にすることが、合格への近道です。
ポートフォリオに何を入れるべきか
海外ゲーム会社のポートフォリオ審査で重視されるのは「制作プロセスの説明」と「完成品のクオリティ」の両立です。完成した成果物だけを並べるのではなく、「なぜこの判断をしたか」「どんな技術的課題をどう解決したか」を言語化することが評価されます。
プログラマーならGitHubのコード・技術ブログ、3DアーティストならArtStationや個人サイトでの作品公開が一般的です。ゲームデザイナーはゲームジャム(Game Jam)への参加記録や設計ドキュメントを英語で添付するとアピール力が高まります。
インターンシップを活用する
海外ゲーム会社の多くは学生向けインターンシップ(Summer Internship)を設けており、採用への直結ルートになることがあります。Ubisoft・EA・Riotなど各社の公式採用ページでインターン枠の有無・募集時期を確認してください。インターンで実績を残すと、卒業後の採用に繋がるケースがあります。
国内外資系の日本法人でのインターンは、英語力が十分でなくても参加できる場合があり、業界感覚を掴む第一歩として有効です。
語学力はどこで身につけるか
ゲーム業界で実際に使われる英語は、日常会話とも就活英語とも異なる「技術・クリエイティブ用語が飛び交うビジネス英語」です。開発ドキュメントを英語で読む・英語でバグレポートを書く・英語のゲームをプレイしながら用語を覚えるなど、日常的にゲームと英語を結びつける習慣が実践的なトレーニングになります。
留学・語学学校への通学も有効ですが、ゲーム業界特有のコミュニケーション(仕様書・Slack・コードレビュー等)に慣れるには、実際の業界環境での経験が最も効率的とされています。
よくある失敗パターンと対策
海外ゲーム会社への就職活動でつまずく原因は、いくつかの共通パターンに集約されます。事前に知っておくことで回避できる失敗を整理します。
- ポートフォリオを日本語のみで作成し、英語圏の採用担当に評価されない
- 各国の就労ビザ要件を調べずに応募し、オファー後に詰まる
- 国内採用タイムラインと海外採用タイムラインを混同し、スケジュールが崩れる
- インターン経験なしで海外本社に直接応募し、書類選考で落ちる
- 英語のカバーレターをテンプレートそのままで出し、個性がなく落とされる
ポートフォリオを英語化しない
最も多い失敗の一つが、ポートフォリオを英語化していないまま海外ゲーム会社に応募することです。作品のクオリティが高くても、採用担当が読めなければ評価の土俵に乗れません。英語の説明文は完璧な文法でなくても構いませんが、「何を作ったか」「どんな役割を担ったか」「どんな技術を使ったか」の3点だけでも英語で明示することが最低限必要です。
採用タイムラインを誤解する
日本の新卒就活は3月〜6月に集中しますが、海外ゲーム会社の採用スケジュールはこれとほぼ無関係です。Ubisoft・EAなどは通年採用が基本であり、秋以降にインターン募集が始まり翌春に結果が出るサイクルも一般的です。国内ゲーム会社の選考と並行して動く場合、スケジュール管理を別々に行う必要があります。
英語を「読めるが話せない」状態のまま面接に臨む
外資系ゲーム会社の面接では、英語での口頭コミュニケーションが求められる場面が多く、「読み書きはできるが会話が苦手」という状態は大きなリスクです。英語面接の練習は、語学学校やオンライン英会話だけでなく、実際にゲーム関連のポッドキャスト・YouTubeを英語で聴いて用語に慣れることが並行してできます。模擬面接を友人・先輩・エージェントに頼んで繰り返しておくことが有効です。
まとめ:海外ゲーム会社への新卒就職は可能か
結論として、不可能ではないが、相応の準備が必要というのが実態です。国内外資系日本法人ルートは最も現実的な入り口であり、英語力・ポートフォリオ・職種を絞ることで新卒採用のチャンスは十分あります。海外本社への直接応募は難易度が格段に上がりますが、インターンを足がかりにするルートや、国内で実績を積んでから挑戦するルートも有効です。
重要なのは、「海外で働きたい」という気持ちと、「何の職種でどんな価値を提供できるか」を具体化することです。語学力とポートフォリオは在学中から積み上げられるものであり、早く動くほど選択肢が広がります。
- 外資系・グローバルゲーム会社の求人情報を探している方
- 非公開求人へのアクセスや条件交渉を専門家に任せたい方
- ゲーム・アミューズメント業界でのキャリアを真剣に考えている方
シリコンスタジオ エージェントの強みについて
よくある質問
課題解決について詳しくはこちら。
ゲーム・アミューズメント業界の取引実績9割以上 / 非公開求人多数で面倒な条件交渉も全部おまかせ / 派遣も紹介も対応、ニーズに合った働き方を実現


コメント